TOEIC L&Rの勉強法 PR

TOEIC900点のすごさとは?取得難易度・勉強法をご説明

TOEIC900点難易度・レベル
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TOEIC900ホルダーのサラリーマンのザトーです。

「twitterの点数報告ではTOEIC900点代の強者がたくさんいるけど、実際はどれぐらいいるの?」

「雲の上すぎてTOEIC900点のすごさがわからない、ネイティブや帰国子女じゃなくても取れるの?」

「TOEIC900点を取るにはどれぐらい勉強したらいいの?」

このような疑問をお持ちの方のためにこの記事を書きました!

※当ブログはアフィリエイトプログラムに参加していますが、教材の無償提供などは受けず、公平な目線で記事を書いています。

TOEIC900点以上の割合は?

TOEICの平均スコアは610.4点、標準偏差は175.2点なので、TOEIC900点の偏差値は約67です。

900点を超える受験者は全体のおおよそ4%になります。

ポケモンで例えると、トキワの森でピカチュウが出現する確率と大体同じです。

※参考:平均スコア・スコア分布 詳細 (第301回)

こう書くと、狭き門のように思えますね。

TOEIC900点に対するよくある誤解

皆さんはTOEIC900点にどのようなイメージをお持ちでしょうか?

・ネイティブスピーカーでも難しい
・英語学習者の最終到達点
・洋画が字幕なしで理解できる
・英字新聞が楽々読める
・英語で流暢に会話ができる

私も、かつて自分自身が500点ぐらいのときは、こんなイメージを持っていました。

しかし、それは全て幻想だと断言します。

実際のところ、TOEIC900点の到達点はもっと低いです。

言い換えると、TOEIC900点は日本の社会で過大評価されているので、最高のはったりになります。

私はサラリーマンですが、TOEIC900点以上の同僚は1人もいません。

周囲に800点後半はいますが、TOEIC900点以上はかなりレアで、他人に話すとまず驚かれますね。

TOEIC900点の真実

ネイティブスピーカーでも難しい?

これは嘘です。

「センター試験の現代文と同様の難しさがある」と書いている方もいますが、TOEICのPart7は和訳を読めば、日本人なら誰でも答えがわかるレベルです。

センター試験の現代文のように「形而上学の~」「イデオロギーの~」のような小難しい単語は出てこないので、ネイティブにとっては「小学校の国語」レベルだと考えられます。

日本における英語学習者の最終到達点?

これは明確に間違いで、英検1級の方がはるかに難しいです。

私はTOEIC900は1年間の勉強で取れましたが、英検1級はそれから2年間勉強して取れました。

※参考記事:英検1級のすごさとは?難易度・レベルをご説明

洋画が字幕なしで理解できる?

NO、洋画が字幕なしで理解できるレベルは満点に近いレベルでしょう。

900点台前半のレベルでは、英語字幕があっても厳しいです。(語彙力が圧倒的に不足しているので英語字幕があっても厳しい)

英字新聞が楽々読める?


NO、900点取れるレベルでも知らない単語が多すぎて読めないです。

具体的には、英字新聞を読むときに、3行に1単語は知らない単語が混ざるレベルなので、まともに読めません。

英語で流暢に会話ができるようになる?

NO、TOEIC L&Rでは英語が話せるかどうかわかりません。

会話力を測定したい方はTOEIC S&Wを受けた方が良いでしょう。

ただし、TOEIC L&Rでハイスコアを取ることは、英語のベース能力として非常に重要です。

TOEIC900点を取ると出来るようになること

「英語を業務で使える十分な下地があること」を示すことが出来る資格だと思います。

TOEIC900点でも英語を話せない人がいることは事実です。

実際に、私もTOEIC対策を頑張って900点を取ったので、900点を取得した当初は話すことが出来ませんでした。

しかしながら、瞬間英作文のトレーニングをしたり、オンライン英会話をすることによって、英検1級の面接試験を突破できるレベルに2年間で到達することが出来ました。

個人的な見解ですが、「TOEIC700点台だけど英語を話せる」と言われる方もいますが、そうした方をあまり信用していません。

というのも、TOEIC700点レベルは、リスニングパートを断片的にしか聞き取れず、文法もかなり怪しいレベルなので、「聞けないのに会話できるわけないじゃん」と思うわけです。

会話はキャッチボールなので、ボールを受け取れない人がキャッチボール出来るわけないんです。

端的に述べるなら、TOEIC900点は英語を高度に使うための「必要条件」だと考えています。

TOEIC900点の取得難易度は?

そうは言っても、難しいでしょ?

YES、決して簡単ではありません。

500点の人が取得しようと思うと、700時間は勉強する必要があります。

必要勉強時間から、高難易度の資格に分類されると思います。

TOEIC900点取得するための勉強期間

高校卒業後に、ゼロ勉で受けたTOEICで500点を取得しているため、500点を基準にします。

私のTOEIC点数の推移を下のグラフに示します。

横軸に学習期間、縦軸にTOEICスコアを示しています。ちなみに、この期間の1日の英語の勉強時間はおおよそ2時間でした。つまり、「500点から1年間で900点取得するのは十分可能だよ」ということが、この記事で一番伝えたいことです。

おおよそ700時間勉強すればTOEIC900点取れるなら、コスパが良いと思いませんか?

英単語の勉強が一番の肝

次に、こちらのグラフを見ていただきたいです。

学習期間に対するTOEICスコアと語彙力のグラフ

こちらのグラフは、先ほどのグラフに語彙力のプロットを追加したものです。

わかりやすく語彙力とTOEICスコアの関係で表すと、次のようになります。

TOEICスコアと語彙力の散布図

横軸は語彙力、縦軸にTOEICのスコアを示しています。

何が言いたいかと言いますと、5,000語と7,000語のギャップの2,000語が、TOEICスコアを伸ばすうえで非常に重要だよ、ということです。

当たり前かもしれませんがここで、英単語勉強の重要性を再確認しましょう。

Part5や6(空欄補充)では、空欄に入れて意味が通じる単語を選択する必要があるので、英単語を知っているかどうかが重要ですよね。

Part7(長文読解)では、「文中の単語と同じ意味の単語を選ぶ問題」でも、単語の知識が重要ですが、それだけではありません。

長文読解では本文中の単語が、選択肢では言い換え(パラフレーズ)されていることが非常に多いです。せっかく本文を読んで、「間違いなくここが回答根拠」とわかっても、単語力不足で言い換えがわからず、正解を選べないことが多発します。

また、1回でも受けたことがある方はわかると思いますが、TOEICのリーディングは時間との戦いです。そして、「知らない単語があると」読むスピードはガクッと下がります。「知らない単語がたくさん出てくるけど、リーディングを最後まで解けた」なんてことは絶対にありえないと思います。

また、リスニングでは「知らない単語が聞こえてくると」理解度が著しく下がります。(新入社員が会議に出た時に、社内用語がわからないとチンプンカンプンになってしまうのと同じ現象です。)

断言しますが、英単語を覚えずにTOEICの点数は絶対に上がりません。

そして、覚えるべき単語は意外と少なく、そんなに難しい単語は出ません。

もちろん、TOEICにも難単語は出てきます。

例えば、こんな単語を見かけたことがあります。

drip irregation:点滴灌漑
troupe:一座

しかし、このレベルの単語は「わからなくても問題は解けることがほとんど」なので、900点代後半を目指すレベルの人が気にすれば良いレベルかと思います。

要するに、満点を狙う人以外は難易度低めな単語を網羅すればTOEICにおいて困りません。

単語帳選びで一番大事なことは「TOEIC向けの単語帳を使うこと」です。

大学生がTOEICの勉強を始めるときに、「大学受験時代に使っていた単語帳を思い出す勉強」をされる方も多いと思いますが、はっきり言ってオススメしません。

なぜなら、TOEICの英単語はクセが強く、TOEIC向けの単語帳で勉強しないと、「単語帳にあった単語が試験で出ない、かつ、単語帳になかった単語が試験に出てくる。」といった悲しいことになってしまいます。

例えば、ロマンス・裁判・医学・宗教に関する単語は、どうせ出ないので対策ゼロでもかまいません。

生物の名前(例えば、シロクマやサバなど)も、知らないと解けない問題は出て来ません。

その代わり、ビジネス単語や、TOEICが好む謎単語(有名なのが「wheelbarrow:手押し車」がなぜかよくPart1に出てくる)をしっかり押さえる必要があります。

さて、TOEIC向けの英単語帳で+2,000語覚えれば500点から900点の必要条件は満たす、とお伝えしました。

単語数で書いてもわかりにくかったと思いますので、参考に申し上げますと、大学受験を経験した人の平均的な語彙力は5,000語ほどです。

もっと身近な例で、大学受験の定番の参考書に出てくる単語帳の総単語数は以下のようになっています。

シス単:約2,000語
Duo:約1,600語
ターゲット:1,900語

四捨五入すると2,000語ですね。

つまり、大学受験用の単語帳を1冊覚えた経験のある方は、もう1回、同じことをすれば良いと思ってください。

リスニングの勉強方法

私が900点を取るまでに行ってきた「リスニングのトレーニング方法」をご紹介します。

リスニング力を上げるためには「英語をとにかくたくさん聞けばいいんじゃないか」と思われる方も多いと思いますが、「読んで理解できない英文は絶対に聞いて理解できない」ことに注意する必要があります。

何が言いたいって、「意味がわかんない英文を聞き続けても、何の力もつかない」ということです。

例えば、Part2で「What do you do for a living?」という質問文が出題されることがありますが、これは「あなたの職業は?」の意味になることを知らなければ、文が完全に聞けても正解できません。

わかりやすく申し上げますと、リスニングは「リーディングの上位スキル」です。

「TOEICで読まれる速度と同じ速さ」で、「途中で戻らずに」、リーディングが出来れば、その文章は聞けるはずです。

前置きが長くなりましたが、トレーニング方法をお話しします。

リーディングの上位スキルであるリスニングを上達させるには「単語や熟語の意味がわかり、リーディングで完全に意味が掴めるようになった文章を、何度も何度も声に出して音読することが一番大事」だと思っています。

具体的には公式問題集のPart3,4の問題を題材に、次のようなステップで勉強されると良いでしょう。

①最初はテキストを読んで理解する。
②次に、テキストを目で追いながら、音声を流し、音声に重ねて自分の声をだす(正式には「オーバーラッピング」と言いますが、「カラオケの練習のイメージ」の方が分かりやすいと思います)。途中でつっかえずに、頭の中で意味を取れるようになるまで繰り返しましょう。初心者の目安は最低5回です。
③次に、テキストを見ずに、聞こえてきた英文を1秒程度のずれで後を追うように読む(シャドーイング)。スムーズに言えるようになるまで繰り返しましょう。初心者の目安は最低5回です。

このトレーニングを続けますと、リスニング力が飛躍的に高まります。

英文法の勉強方法

大学生がやりがちですが、「大学受験でつかったNextStageのような英文法参考書や構文集」はTOEICの勉強には向いていません。

TOEICで出題される英文法はある程度決まっているので、TOEIC用の問題集で頻出問題を網羅することが一番大事です。

取りたい点数によって、網羅すべき問題の数が変わります。

600点以上:約100問
700点以上:約200問
800点以上:約500問
900点以上:約1500問

問題集の使い方は↓の別記事をご参照ください。

勉強の基本 ”作業”と”勉強”の違い

長文読解の勉強方法

英単語力が重要なのは先に書いた通りです。

他には、TOEICでは、似たようなテーマばかり出題されるので、「慣れ」が物を言います。

例えば、ダブルパッセージ(2つの文章を読んで解く問題)では人材募集の募集要項と、求職者のメールの組み合わせなんかは、「ド頻出」ですので飽きるほど見ます。

こうした文章を解くときに、「慣れ」は非常に重要で、一度読んだことのある文章の類似文章は非常に読みやすく読めます。

TOEICの文章は「お決まりの文章」がやたらと出題されるので、「読み慣れ」していると、圧倒的に優位です。

まずは「とにかく数を積むこと」が大事です。その中で読みにくい文章はがあれば、「音読トレーニング」まで行うことで完全に身につけましょう。

目標得点別 おすすめ参考書と勉強法

具体的な参考書と、勉強方法を載せましたので、当ブログの他記事をどうぞ。

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