crunchy granola peopleは「自然派の人々」に近い意味
「crunchy granola people」というフレーズをTwitterの英語圏の人々の投稿で見かけました。
「crunchy granola」は直訳すると「カリカリのグラノーラ」。
「カリカリのグラノーラの人々」では何のことか分からないですよね。
これはどんな人々のことでしょうか?
答えは、「自然食品やオーガニックフード、環境に配慮した生活スタイルなどに関心を持ち、政治的にリベラルな人々」のことです。
「ヒッピー・ムーブメント」としばしば関連付けられます。
多少のニュアンスの違いはありますが、「自然派の人々」の持つイメージと重なる部分が多いと思います。
※そもそも、「自然派」の定義も日本人の間でブレます。人によってはポジディブな意味で使う人もいるでしょうが、揶揄するニュアンスで使う人もいますよね。
「crunchy」や「granola」単独でも同様の意味
「crunchy」と「granola」をそれぞれOxford Dictionaryを引くと、おおよそ次のような意味として解説されています。
crunchy:リベラルで、環境問題に目覚めている
granola:(侮辱的に)リベラルで環境意識が高く、健康食品を好む
単独でも同じような意味になることがわかると思います。
単独ではどのようなフレーズで使われているのか見ていきましょう
一昔前にバズったフレーズ「crunchy childhood」
twitterで海外の方が使われるフレーズに「crunchy childhood」というものがあります。
海外サイトにその説明があったので引用します
Did YOU have a ‘crunchy’ childhood? Gen Z social media users coin term to describe growing up in an outdoorsy, middle-class British family – and say Crocs, Nature Valley bars and Gap jumpers are all key features
https://www.dailymail.co.uk/femail/article-9461063/People-reveal-things-experienced-crunchy-childhood.html
イギリスのアウトドア的な嗜好の中間所得層の家族で育ったことを示す造語として使われています。
この引用先記事には「crunchy’ childhood」のあるあるネタが並んでいるのですが、その中に「シルバニアファミリーを持っている」があるのは日本人的には面白いですね。
「granola girl」は「自然派女子」に近い
「granola girl」というフレーズもtwitterの海外の投稿などでよく使われています。
この表現ではアウトドアな服装(山ガールにかなり近い)に身を包んだ自然派女子のことを指すことが多いようです。
先ほど【granola:(侮辱的に)リベラルで環境意識が高く、健康食品を好む】の意味を紹介したように、ネガティブな文脈で使われることもあるようですが、「Granola Girl Aesthetic Starter Pack」(真の自然派女子スタートパック)のような記事のタイトルにも使われるようなので、必ずしもネガティブ意味では使われません。
※参考:Granola Girl Aesthetic Starter Pack
「crunchy-granola」の起源は?
※スラングの語源は諸説あることが多いので、参考程度にしてください
wikipedia(英語版)の「granola」の項目にこんな記述がありました。
The food and name were revived in the 1960s, and fruits and nuts were added to it to make it a health food that was popular with the health and nature-oriented hippie movement. Due to this connection, the descriptors “granola” and “crunchy-granola” have entered colloquial use as a way to label people and things associated with the movement.
https://en.wikipedia.org/wiki/Granola#cite_note-granola_definition-4
グラノーラは、健康志向や自然志向のヒッピー・ムーブメントの高まりでフルーツやナッツが足されて、我々がスーパーで買うちょっと健康意識の高い「グラノーラ」の形になりました。
それがヒッピー・ムーブメントに関わる人々を「crunchy-granola」あるいは「granola」と呼ぶことにつながったようです。
大雑把には「グラノーラを食べてそうな自然派」から来たと考えても差し支えないでしょうね。
※日本語のスラングの「チー牛:チーズ牛丼を食べてそうな陰キャ」と同じような発想ですね
ちなみに、ONLINE EHYMOLOGY DICTIONARYの「crunchy」の項目には以下の記述がありました
Student slang sense of “annoyingly intense about health or environmental issues” is by 1990, short for crunchy granola (considered a natural and wholesome food) used as an adjective.
https://www.etymonline.com/word/crunchy
「crunchy」がこの意味で使われるのは「crunchy granola」の省略形が起源のようです。
以上、「crunchy granola」を解説しました。
ネガティブな意味にもなる単語なので、相手に対して使うと怒らせてしまいかねないスラングですので、お気をつけてお使いいただければ幸いです。