英検1級の勉強法 PR

海外経験無しで英検1級を合格するまでの道のり(2021年度合格)

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「英検1級を目指してみたいけど、周囲に英検1級ホルダーがいないので、何をどれぐらい勉強したらいいかわからない」

「留学経験や海外駐在経験が無いから、「面接試験」のある英検1級を目指すのは不可能じゃないかと思って尻込みしている」

私も、このような悩みを抱えていましたので、そんな方の助けになるようにこの記事を執筆しました。

こんにちは、英語圏に一度も行ったことがない、理工系学部出身の普通のサラリーマンのザトーです。

そんな私でも英検1級合格を果たしました。

英検1級はTOEIC900点よりもはるかに難しい「難関資格」です。

私がどのように英検1級を取得できたのか?

その生々しい体験記を皆様にシェアすることでお役に立てれば幸いです。

※当ブログはアフィリエイトプログラムに参加していますが、教材の無償提供などは受けず、公平な目線で記事を書いています。

英検1級を目指したきっかけ

勉強を始めて1年後、TOEICで念願の900点超え(正確には925点)を取得しました。

過去の私は、TOEIC900点以上になれば、「英語のプロ」になれると幻想を抱いていましたが、全然そんなことはありませんでした。

参考記事:TOEIC900点のすごさとは?難易度・レベルをご説明

では、TOEIC990点を目指せば良いのか?と思いもしましたが、冷静に自分の「なりたい理想と現実のギャップ」を考えました。

・英字新聞を読みたいけど読めない→語彙力が全然足りない
・英語でネイティブと会話したいけどできない→スピーキング力が圧倒的に足りない

つまり、語彙力の増強につながり、2技能(リーディング・リスニング)だけでなく4技能(+ライティング・スピーキング)も鍛えられる資格を取得したかったわけです。

すると、英検1級が自分が成長するためにふさわしい目標だと気づきました。

※補足:勉強した後になって思えば、TOEIC900点が、英検1級の勉強を開始できる1つの目安だと思います。

よくある質問:英検1級とTOEIC900点はどっちが難しい?

結論:英検1級はTOEIC900点の3倍難しいです

私の場合、TOEICで900点を超えてから2年間、毎日2時間ほどの勉強をしてようやく合格しました。

私の場合、TOEICで500点から900点までに1年間かかっていますので、500点レベルを基準に考えると3倍時間がかかっている⇒3倍難しいと思います。

「全国通訳案内士」試験の「外国語筆記試験(英語)」が「TOEIC900点以上」もしくは「英検1級」の取得によって免除されるため、同レベル?と考えてしまう方が多いと思いますが、「英検1級」の方が圧倒的に難しいです。

「全国通訳案内士」試験の「外国語筆記試験(英語)」免除を目指すだけなら「TOEIC900点以上」の方が圧倒的に条件がぬるいです。

英検1級の合格率は?

公開されていませんが、私があと1問素点が低ければ不合格のギリギリの点数で合格したため、幸いなことに合格率がわかります(笑)

英検1級の合格率

私が合格した回(2021年度第三回)では合格率16%です。

他所のブログで10%以下と紹介されていますが、この数字が最新版です!

「意外と合格率が高い」と思われるかもしれませんが、軽いノリで英検1級に挑む人は流石にいないであろうことを考えると(受験料が約12,000円と、そこそこ良いディナーを楽しめる金額)、「英語マニア」のなかの上位16%と言っても良いかと思います。

英検1級指導の第一人者の植田一三先生の「英語教員の6%(関西では100人受けて6人合格)しかパスしない」が難易度を示すうえで一番わかりやすいかなと思います。

(参考記事:https://aquaries-school.com/lecture_step1_passed.html

英検1級合格に向けた計画立案

このブログを見てくださっているみなさんのように、私もいろんなブロガーさんの情報を見て、勉強スケジュールを組みました。

勉強期間は2年に設定しました(そして、有言実行できました)。

英単語を膨大に覚えなければならないことが明らかなので、英単語の対策のみに最初の1年を使い、その後、その他の勉強を開始しました。

英検1級合格に向けた勉強時間配分

1日2時間の勉強を2年間続けたので、おおよそ1500時間勉強しました。

勉強時間の配分は以下のようになっています

英検1級の勉強時間配分
  • 英単語:1000時間
  • 英作文・面接:400時間
  • 長文読解:50時間
  • リスニング:50時間

勉強時間配分に大胆な濃淡があることがわかると思います。

時間をかけた順番にご説明します。

英検1級に合格するための英単語勉強量

英検1級の合格戦略を練るにあたり、英単語の学習は避けて通れません。

最低でも10,000語レベルの語彙力は英検1級を受けるための「必要条件」です。

語彙力が低いと、リーディングが壊滅するので挽回困難です。

私のようにリーディングで得点を稼ぎたい方は15,000語レベルに持っていくことをオススメします。

どれだけ英単語を覚えたのか?こちらのグラフをご覧ください。

こちらのグラフで、横軸が学習期間、青色プロットがTOEICの点数、緑色プロットが語彙力を示しています。

TOEICで900点を超えたときの私の語彙力は7,000ですが、英検1級合格時点での私の語彙力は17,300です。

ここまで語彙力を強化したことで、英検1級の壁の1つであるリーディンの語彙問題パートで22/25の高得点を取ることができました。

具体的に使った参考書はこちら⇒英検1級英単語の勉強法・使用した参考書

※2024年度追記

私が使った参考書はどれも古くなってしまったので、新しい版の主要参考書について的中率をまとめた記事を執筆しました。こちらの記事の方が参考になると思いますのでどうぞ。

英作文対策

私はTOEIC対策に特化した英語学習をしてきたので、英検の勉強を開始した当初はwritingとspeakingの能力が非常に低かったです。

典型的な「TOEIC900点なのに話せない人」でした。

そのため、瞬間英作文のような、超初歩レベルのトレーニングから、愚直に始めました。

基礎の基礎を身につけた後に、英検1級向けの参考書に手を出しました。

詳細は「英検1級 英作文(ライティング)の勉強法・参考書」の記事に詳しく書きますが、英検1級ライティングで大事なのは丸暗記です。

英作文の模範解答を「30本」丸暗記して試験に望んだ結果、丸暗記したトピックスとかなり近いトピックスが出題され、苦手なライティングを24点でしのぐことができました。

長文読解

英検1級の長文読解はTOEICで900点を取れる層にとっては、そこまで難関ではないです。

英単語の難易度が高く、非常に読みにくいことがTOEICとの最大の違いなので語彙力増強が、結局一番重要です。

また、英作文に割り当てる時間を出来るだけ増やすために、時間をかけすぎないことが重要です。

時間を測りながら解く練習をすると良いでしょう。

詳細記事はこちら→英検1級 長文読解の勉強法・使用した参考書

リスニング対策

リスニングもTOEIC900点を超えていれば、そこまで難関ではないです。

ただし、英検1級の受験者層は帰国子女や留学経験者などの「耳が良い」若い人が多いと思われますので、「かなり高得点を取れないとアドバンテージが取れません」。

なお、英検1級のリスニングには知っているかどうかが点数に直結する裏技があります。

その裏技とは「先読み」「過去問リサイクル対策」です。

詳細記事はこちら⇒英検1級 リスニングの勉強方法・使用した参考書 裏技的な先読みとリサイクル対策

1次試験の結果

素点でR:32、L:20、W:24

スコア:2036 ※合格基準2028

ギリギリのスコアです。

おそらく、どれかの素点が1点低いと不合格でした。

2次試験の面接対策

私は4技能の中で圧倒的にスピーキングが苦手でしたので、面接が一番苦戦しました。

実際、1度落ちました。そのときのスコアはこちら↓

落ちた回では、5個のお題の中に話せるトピックスが1個もなく、結局、自分でも何を話したか覚えていないぐらいグダグダなスピーチを話すはめになりました。

アラサーなのに、試験会場からの帰り道でリアル悔し涙を流しました。

それから約4ヶ月後の試験に向けて、勉強戦略を1から見直しリベンジに成功しました。

英検1級の2次試験は、自分自身が勉強方針で迷子になりかけて、「このままじゃ一生受からないんじゃないか」と思いながら勉強していました。

しかしながら、自分なりに研究した結果、

・コンテンツブロックの丸暗記による手札増強
・過去問研究による手札の切り方パターン化
・バリューイングリッシュによる実践演習(詳細記事はこちら⇒【英検1級面接特化】バリューイングリッシュによる2次試験対策

この3本柱を愚直に続けることで、「落ちないレベル」に到達することができました。

詳細記事はこちら⇒英検1級 2次試験面接(スピーキング)の勉強法・使用した参考書

その結果、ギリギリではありますが、無事合格しました。そのときのスコアはこちら↓

4カ月でしっかり成長して合格することが出来ました。

泣くほど嬉しかったです

最後に

英検1級は、軽い気持ちでは取れない、非常に厳しい道のりです。

「こんな単語いつ使うの?」、「英語の試験なのになんで社会の勉強してるんだろう?」と100回ぐらい心の中で愚痴りました。

しかし、英検1級の高い頂きを登ったときに見える景色は「格別」であると保証します。

オンライン英会話で講師と話して、心が通じて笑いあえたときに、月並みですが「英語で話せるのは魔法のようだな」と思いました。

また、「こんな単語いつ使うのか?」と学習中に何度も思いましたが、例えばTIME誌には英検1級で覚えた難単語が「山ほど」「当たり前のように」出てきます。

英検1級取得は、ただの趣味ではなく、「実用性」もありますので、目指そうかどうか迷っている方は、「とりあえずやってみる」ことを強くおすすめします。

※英検1級に出てくる英単語なんか使わないという意見もありますが、合格した私に言わせると、それは大嘘ですよ。

こちらの記事が皆さんの英検1級合格の一助になれば幸いです

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